熊本県阿蘇のコシヒカリのご案内 水田土壌のセシウム137は1.6±0.34ベクレル/kg 2023年

 今年も阿蘇のコシヒカリのご案内をします。川根眞也が熊本県阿蘇市の現地に飛び、米とネギ、赤牛農家の田中幸博さんの協力を得て、水田の放射性セシウムの核種分析もしています。

水田 土壌 放射性核種分析 セシウム137のみ1.6 ベクレル/kg検出。

水田場所:熊本県阿蘇市中無田55-1
土壌採取:2023年5月4日 16:00pm 採取者:田中幸博
放射性セシウム:セシウム134 不検出 検出限界値 0.095 Bq/kg
        セシウム137 1.6 ± 0.34 Bq/kg
測定器:Ge: 高純度ゲルマニウム半導体測定器( フランス Itech 社製)InterWinner(Itech 社製)
測定時間:95.3時間
測定機関:ちくりん舎 共同ラボ(NPO 法人 市民放射能監視センター)
〒190-0181 東京都西多摩郡日の出町大久野 7444

資料:ちくりん舎測定結果報告書 熊本県阿蘇市 水田土壌  中無田55ー1 セシウム134 ND(<0.095) セシウム137 1. 6 2023年5月4日 16:00am 田中幸博 95. 3時間測定

ちなみに、玄米そのものの放射性セシウムの汚染度がは測っていません。土壌が1ベクレル/kgであることから、玄米の放射性セシウムの汚染度は0.01ベクレル/kg未満である可能性が高く、測定が困難であるからです。水田土壌からその安全性を確認しています。

以下が、原発事故前2009年の白米および水田作土のストロンチウム90とセシウム137濃度との関係です。水田作土中のセシウム137が1.9ベクレル/kgの山梨県甲斐では、その水田で作った白米がND(不検出)でした。水田作土中のセシウム137が1.9~最高7.3ベクレル/kgの水田で作った白米がND(不検出)でした。白米中のセシウム137が検出されたものでは、もっとも水田作土が汚染されていないもので、水田作土が5.2ベクレル/kg、白米が0.025ベクレル/kgです。白米の汚染は、水田作土の約200分の1です。

この阿蘇のコシヒカリの水田土壌のセシウム137は1.6ベクレル/kgですから、上記、白米および水田土壌の放射性核種分析を行った、農業環境技術研究所の検査能力を使っても、不検出(ND)となると思います。

以下が、2011年3月12日5時から同年5月1日0時までの、放射性セシウム137の積算沈着シュミレーションです。日本原子力研究開発機構が原発事故があった年、2011年9月6日に公表しました。しかし、すべての新聞各紙がこれを無視し、日本の東日本の地域および太平洋側の海の放射能汚染を隠しました。

s:2011年3月12日5時から5月1日0時までのセシウム137の積算沈着予想 日本原子力研究開発機構 2011年9月6日公表

川根は基本的に、上記の色塗られた地域の農林水産物は食べるべきではない、と考えています。「ふくしま食べて応援」には賛同しません。

福島県だけが放射能汚染されているのではない、ことも重要です。特に、2011年3月12日からの1か月、東日本の1都12県で生活されていた方々は、下記の水道水のヨウ素131の汚染度にも示されるように、初期被ばくをしています。安全な水、食べ物、空気を摂ることを強くお勧めします。

資料:上水のモニタリング 上水中の放射性ヨウ素 1都12県 環境省 2015年10月

先日、改めて、福島県の農地土壌の放射能汚染の資料を見つけました。政府、環境省は帰還困難区域に住民を帰還させていますが、一方、この資料を作った農林水産省農林水産技術会議は、暗に、住民帰還について、注意を喚起しているように思います。

放射性セシウムのうち、セシウム134は半減期が2年ですから、原発事故から12年、6半減期が過ぎています。つまり、1/2×1/2×1/2×1/2×1/2×1/2=1/16になっています。たとえ、農地土壌にセシウム134が2oooベクレル/kgあったとしても12年経つと125ベクレル/kgになる計算です。しかし、セシウム137は半減期が30年です。12年経っても1518ベクレル/kgにしかなりません。

当たり前のことながら、福島県の農地土壌を見ると、どこも農作物を食べてはいけないレベルです。川根の最低基準は、2009年段階(原発事故前)でセシウム137で60ベクレル/kgです。しかし、これは原発事故由来ではなく、核実験由来ですから、多くの部分は鉱物に吸着して移動できないセシウム137を含んだ数値です。例え、セシウム137が30ベクレル/kgでも健康被害が出る恐れはあると思います。

資料:福島県農地土壌中の放射性セシウムの分析値 2020年10月29日を基準日とした値(Bq毎kg) 農林水産技術会議 実測データ一覧 水田土壌のみ
資料:福島県農地土壌中の放射性セシウムの分析値 2020年10月29日を基準日とした値(Bq毎kg) 農林水産技術会議 1
資料:福島県農地土壌中の放射性セシウムの分析値 2020年10月29日を基準日とした値(Bq毎kg) 農林水産技術会議 2
資料:福島県農地土壌中の放射性セシウムの分析値 2020年10月29日を基準日とした値(Bq毎kg) 農林水産技術会議 3
資料:福島県農地土壌中の放射性セシウムの分析値 2020年10月29日を基準日とした値(Bq毎kg) 農林水産技術会議 4
資料:福島県農地土壌中の放射性セシウムの分析値 2020年10月29日を基準日とした値(Bq毎kg) 農林水産技術会議 5

是非、資料5をよくご覧下さい。少なくとも2020年10月29日現在では、これらの土地は水田でした。つまり、帰還した住民はここで農作物を作っていたのです。

帰還困難区域への住民帰還がいかに犯罪的なことを引き起こすか、が分かります。こうした農作物は検査を受けていないまま、市場に流通する可能性があります。高放射能汚染地域の農作物でも、日本では全品検査はしていません。スクリーニング検査だけです。それも検出限界値が25ベクレル/kgとザルな検査のみです。

また、浪江町、大熊町、双葉町などには、住民の健康管理をする第1種放射線取扱主任者はいません。内部被ばくはすべて自己責任になります。健康被害を補償するものは誰もいません。

旧ソ連はガンマ線だけを測定する空間放射線量計で、0.12マイクロシーベルト/時程度でも、立ち入り禁止の森としていました。川根眞也が2013年3月にベラルーシの高放射能汚染地帯ゴメリ州を訪問したときの記事です。

資料:内部被ばくを考える市民研究会『ベラルーシプロジェクト報告』立ち入り禁止の森 p.13

阿蘇のコシヒカリ、ネギの注文を受け付けます。

申し込みアドレス
entry.naibuアットgmail.com(アットを@に換えて下さい) 
内部被ばくを考える市民研究会 事務局

申し込み内容
1.氏名
2.メールアドレス
3.申し込み俵数・箱数 阿蘇のコシヒカリ   俵
ねぎ       箱
(1俵60kg 27,000円、半俵30kg 13,500円、ねぎ5kg 1箱4,000円)
4.送付先住所
5.電話番号
6.振り込み金額      円(1俵あたり27,000円、半俵あたり13,500円、ねぎ5kg 1箱4,000円)
7.振込者名
※ 申し込み者と振込者名が違う場合は必ず7番をお書き下さい。

最終申し込み締め切り 2022年9月18日

販売予定数:販売予定数量 24俵(48袋,30kg×48) 申し込みが24俵になった時点で申し込みを終了いたします。


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