東電 福島第一原発の核燃料デブリを取り出して、除染してきれいな福島を返す、と東電も日本政府も福島県民に約束しました。
不可能です。
田中俊一元原子力規制委員会委員長は、今年3月の北海道新聞のインタビューに答えて、「ほとんど出せないと考えたほうがいいでしょう。」と正直に語っています。[記事1]役職を降りれば何でも言えるのでしょうか。田中氏が原子力規制委員会委員長の時に、東電 福島第一原発の『石棺化』計画をしっかり立てれば良かったのです。すべての間違いはここから始まっています。2016年7月には、確かに東電 福島第一原発の『石棺化』構想はあったのです。[記事2,3]
しかし、福島県の猛反発に遭い、『石棺化』計画はなかったことになりましたが、本当は、日本が核燃料デブリ取り出しの実験場になっているだけではないのでしょうか?アメリカ、イギリス、フランス、はたまた、ロシア、中国の圧力もあり、日本はやらされているだけではないのでしょうか?出来もしない核燃料デブリ取り出し。日本はますます世界の核のゴミ捨て場になるのではないでしょうか?
東電 福島第一原発は『石棺化』すべきです。
[記事1]
<聞く語る>田中俊一さん 元原子力規制委員会委員長 徹底議論なしに原子力の将来ない
2023年3月3日 北海道新聞
2011年の東京電力福島第1原発事故から12年たって政府の原発回帰の姿勢が鮮明になっている。2023年2月末には60年を超える原発の運転を可能にする法案が閣議決定された。事故の後始末は進まず、使用済み核燃料の行方も見通せない中での大きな方向転換だ。福島原発事故後に発足した原子力規制委員会で初代委員長を務めた田中俊一さん(78)に、原子力や福島を巡る現状をどうみるか、聞いた。
■徹底的に議論し合意を得ないと、原子力に将来はない
――閣議決定に先立ち規制委は運転期間延長を認める制度を1人の委員が反対する中、多数決で決めました。賛成した委員からも「せかされて議論してきた」といった発言が出て、独立性が揺らいでいます。 「運転期間の延長は規制の本質に関わることなので多数決で決めるべきではありません。徹底的に議論すべきでした。規制委が政治や行政に牛耳られている印象を国民に与えてしまう。規制委の信頼の根幹は独立性です。骨抜きにすれば原子力に対する国民の信頼は地に落ちる。それでは原子力に将来はないでしょう」 ――政府は、グリーントランスフォーメーション(GX)戦略で、原発の最大限活用をうたっています。 「GXは全体的な視点と長期的な展望が全くありません。原発を二つ三つ余分に動かしたところでエネルギーの安定供給や温室効果ガスの削減にはほとんど意味がない。温暖化問題にしても、世界の二酸化炭素排出量に占める日本の割合は3%です。日本だけが減らしても地球全体では3%分しか減らない。全体を俯瞰(ふかん)し、長期的な展望を示したうえで国民に問いかける必要があります。政府にとって都合の良い有識者の意見だけを聞いて推進の旗を振っているだけでは誰もついてきません。革新炉やリプレース(原発の建て替え)も電力会社に全くその気はありません。原子力の将来像について定量的で科学的なデータを出して議論し、社会の合意を得る必要があります」 ――議論を深めると、原発は続けるべきだという結論になると思いますか。それともやめるべきだ、と。 「今の日本の状況を見れば、原発抜きではやっていけないという結論になると私は思っています。例えばロシアのウクライナ侵攻を私はけしからんと思いますが、それでも日本はロシアから天然ガスを買う。国民に説明して、ロシアからガスを買うのをやめるからこうしたいと言うのが、政治やメディアの役割です」 ――原発をやめて、代わりに風力や太陽光など再生可能エネルギーにもっと注力してはどうでしょうか。 「再エネはまだ成熟した技術ではありません。大規模に導入するために必要な蓄電池はリチウムなど希少な資源が必要です。すると電力料金が跳ね上がってしまう。この場合も全体を考えないといけません」 ――12年前の福島第1原発事故の直後、田中さんをはじめ原子力の専門家16人で緊急提言を発表し「利用を進めてきた者として深く陳謝する」と表明しました。その時の思いは。 「ああいう状況でしたから、思想信条を離れて専門家はしかるべき責任を果たす必要がある、という思いでした。原発建屋が爆発した時、原子力をやってきた人間なら誰もがじくじたる思いを持ったはずです」 ――規制委の委員長に就く時、原発に反対する人からは原子力ムラの住民とみなされ、推進する側からは抵抗勢力と言われました。田中さん自身は原子力ムラの村民なんですか。 「村民ではないですね。原子力の研究開発を志し、日本に原子力が必要と思っていますが、原子力ムラの人間ではない。村八分にされていますから。今の原子力ムラはできない技術までできると妄信している。私はもっと合理的で現実主義者です」 ――規制委時代の会見で、新しい規制基準について、田中さんが「それで絶対安全とは申し上げない」と言ったのが印象に残っています。 「絶対安全だなんて技術は世界中どこを探しても一つもないからです。当たり前のことを言っただけです。もちろん、致命的な事故が起きないように最善は尽くしました」 ――福島第1原発の原子炉内で溶け落ちた核燃料(デブリ)は取り出せそうですか。 「ほとんど出せないと考えたほうがいいでしょう。ただ福島の廃炉については1、2号機建屋のプールに今も残る燃料の取り出しなど、もっと大事で急を要する作業があります。デブリは今すぐ外部に悪影響を及ぼすものではありません。デブリの取り出しが始まれば、いかにも廃炉作業をやっているように見えるでしょうが、まだまだ先の先の話で、全く見通しが立ちません」 ――デブリを含め、どういう状態になれば廃炉が完了したと言えるのか、国も東電も明確にしていません。 「少なくとも、あの場所は一般的な、他の用途に利用できる土地にはならないと思います。少しずつがれきや廃棄物を片付けて、でも最終的に取り出せないデブリが残るでしょう。最後は(原子炉建屋をコンクリートで覆う)石棺にせざるを得ないかもしれません」 ――政府は今夏にも、福島第1原発にたまる放射性物質トリチウムを含む処理水を海に流す方針です。 「委員長になって2年目の日記を見ると、官邸に出向いて、漁業関係者もある程度やむを得ないと思っているので補償を含めて政治的な対応をしてください、と伝えています。でも実現しなかった。今になって500億円の基金をつくったがなかなか納得が得られない。最初に解決していたら、今ごろ誰も話題にしていないはずです。凍土壁も造らなくてよかったしタンクを千基も造らなくて済んだ。汚染水をためこんで、結局使うお金を膨らませてしまった。政治家は選挙で票を減らすようなことは言わない。役人も2、3年で担当が変わるのでその間無難にやり過ごせばいいと考える。そうして問題がずるずると先送りされるのです」 ――田中さんの委員長時代に福井県敦賀市の高速増殖原型炉もんじゅの廃炉が決まりました。もんじゅは成果を上げなくても研究さえしていれば巨額のお金が流れ込みました。「政府も国民も科学的な合理性を考えないからです。昔から『技術は千三つ』と言います。千個のアイデアがあっても実際に使えるのは三つだという意味です。もんじゅに1兆円もかけてしまった。カネと時間をかけても実用化できない技術の典型です。実現できない技術にすがって人材育成も怠り続けた結果、日本は科学技術立国ではなく『科学技術劣国』になってしまいました」 ――もんじゅは青森県六ケ所村の使用済み燃料再処理工場とともに国策の核燃料サイクルの両輪でした。 「もんじゅをやめれば、その燃料となるプルトニウムを取り出す再処理もやめるのが当然です。しかし、この国は建前上、核燃サイクルをやめるとは言わない。高速増殖炉の代わりに軽水炉(泊原発など通常の原発)でプルトニウムを混ぜた混合酸化物(MOX)燃料を使うと取り繕っています。でも、使い終えたMOX燃料は再処理ができず、やがてサイクルは必ず行き詰まります。核燃サイクルは実現性も持続可能性もない虚構です。まじめに考えると矛盾だらけでどうしようもないから、考えないで、ごまかして、国民やマスコミをだましている。そもそも使用済み燃料を再処理するのは核兵器保有国以外では日本だけです。再処理せずに直接処分するべきです」 ――後志管内の寿都町と神恵内村で再処理の後に発生する高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の処分地選定に向けた文献調査が行われています。処分場は必要なのでしょうか。 「直接処分するにしても、いずれは必要になります。ただ、引き受けてもらうには(処分場の建設で先行する)北欧のように、原子力が必要だという国民の合意や共通認識がないと、ごみだけを受け入れるのは嫌だと思うのは当然です。処分地の決定まで100年ぐらいかける覚悟で国民的な議論をするべきです」(編集委員 関口裕士)<略歴>たなか・しゅんいち 1945年福島市生まれ。東北大原子核工学科卒。日本原子力研究所(当時)の東海研究所長や副理事長、日本原子力学会長、原子力委員会委員長代理などを歴任。2012~17年に原子力規制委員会初代委員長を務めた。現在、福島県飯舘村の復興アドバイザー。飯舘村と茨城県ひたちなか市の2拠点で暮らす。<ことば>原子力規制委員会 東京電力福島第1原発事故後の原発の安全性審査などを担う内閣からの独立性が高い三条委員会。2012年に発足した。13年に新しい規制基準を公表。北海道電力泊原発などの審査が続く。原子力や放射線防護、地震学などの専門家5人で構成し、委員長は2代目が日本原子力研究開発機構出身の更田豊志氏、昨年9月から大阪大元副学長の山中伸介氏。活動原則として《1》独立した意思決定《2》実効ある行動《3》透明で開かれた組織《4》向上心と責任感《5》緊急時即応―の五つを掲げる。事務局の原子力規制庁は環境省の外局。かつては内閣府原子力安全委員会と経済産業省原子力安全・保安院が原発の安全性審査を担ったが、事故を防げず国民の信頼を失った。<取材後記> 歯に衣(きぬ)着せぬ発言で知られる。おかしいことはおかしいときっぱり言う。政治家にも専門家にもメディアにも。だから田中俊一さんへのインタビューはいつも緊張する。田中さんは原子力は必要だがこのままだと自然消滅してしまうとみている。記者は原子力はやめたほうがいいがこのままだとずるずる続くのではないかと考えている。意見は逆だが、だからこそ、対話は弾み、毎回新しい発見がある。[記事2]福島第1原発「石棺」言及に地元反発、機構打ち消しに走る2016年7月15日 産経新聞 原子力損害賠償・廃炉等支援機構が、東京電力福島第1原発事故の廃炉作業の新たな「戦略プラン」で建屋をコンクリートで覆う「石棺」に言及し、地元の反発を招いている。福島県の内堀雅雄知事が15日、経済産業省を訪れ抗議、機構の山名元(はじむ)理事長も同日、福島で打ち消しに走った。機構は石棺に言及した部分を修正したプランを週明けにも公表する。 戦略プランは、第1原発の廃炉作業の技術的な裏付けとなるもので、機構が13日に改定版を公表。石棺は事故で溶け落ちた燃料(デブリ)を取り出さず、原子炉ごとコンクリートで覆うもので、チェルノブイリ原発事故で採用された。 プランの中では、格納容器を水で満たしてデブリを取り出す方法など従来の内容に加えて、石棺について言及。「当面の閉じ込め確保に効果があるとしても、長期にわたる安全管理が困難」として石棺に否定的な記載だが、「状況に応じて柔軟に見直しを図ることが適切である」と選択の余地を残した記述にもなっている。 これを受けて、内堀知事が高木陽介経産副大臣と会談し、「福島県民は非常に大きなショックを受けた。(住民帰還などを)諦めることと同義語だ。風評被害の払拭にも影響が及ぶ」と強く非難。高木氏は「国として石棺で処理する考えは一切ない」と述べた。 一方、福島県庁を訪れた機構の山名理事長は鈴木正晃副知事と面会し、「石棺を検討していることは全くない。ご心配をおかけしたことをおわび申し上げたい」と陳謝した。 石棺の言及について、機構は「問題点について見解を示すためだった」と釈明、あくまでも引き続きデブリの取り出しを目指すという。[記事3]なぜ今、唐突に 「石棺化」言及 導入の布石か 2016年7月15日 福島民報東京電力福島第一原発の廃炉技術を研究する原子力損害賠償・廃炉等支援機構が溶融燃料(燃料デブリ)を建屋内に閉じ込める「石棺」方式に突然言及したことを巡り、県や立地自治体は「議論がないまま方針転換するのか」と不信感を募らせている。機構は一貫して、燃料デブリを取り出して処分すると説明してきたためだ。唐突感は否めず、「石棺化にかじを切る布石ではないか」との観測も出ている。 「通称”石棺方式”の適用は、(中略)長期にわたる安全管理が困難」。機構が13日公表した廃炉についての戦略プランは300ページに及ぶ。石棺方式に触れたのは6行のみで、前半には導入に否定的な言葉が並ぶ。 だが、文章は「(中略)今後明らかになる内部状況に応じて柔軟に見直しを図ることが適切である」と続く。「玉虫色」に見える表現の真意は一体どこにあるのか。 「石棺に選択の余地を残した」との報道を受け、機構は14日夕、「事実と異なる」とする文書をマスコミ各社に送り火消しに走った。県内の行政関係者から石棺について質問を受けるため「機構の見解を示すため記載した」とも説明している。 もともと戦略プランは、政府と東電が策定した廃炉の中長期ロードマップを進める上での課題などをまとめている。しかし、ロードマップは石棺方式に一切触れていないだけになぜ、改めて戦略プランで取り上げる必要があるのか。疑問は消えない。 中長期ロードマップでは来年を燃料デブリ取り出しの工法を決める時期としている。政府の福島第一原発事故調査・検証委メンバーを務めた九州大の吉岡斉教授は「燃料デブリの取り出しが失敗して関係者が責任を問われることがないよう、石棺化という別な方法をにおわせた可能性がある。来年以降の本格的な議論への地ならしにも見える」と指摘する。 県は「石棺化は容認できない」と強く反発しており、内堀雅雄知事が15日、高木陽介経済産業副大臣に県外処分を改めて要望する。 国の核燃料サイクル政策は、国内の原発から出た使用済み核燃料を青森県六ケ所村の再処理施設に搬入しウランなどを取り出して有効活用するとしている。東京電力福島第一原発事故前、同原発と福島第二原発からも一部が運び出されてきた経緯があり、県は燃料デブリについても同様の扱いを求めてきた。 中間貯蔵施設に運び込まれる汚染土壌などについては県外最終処分が法制化された。一方、燃料デブリについては取り出し後の保管・処理方法は白紙だ。県関係者は「急いで議論しなければ、県内への燃料デブリ固定化を招きかねない」との危機感をにじませる。わ 政府と東電は廃炉が今後、3、40年続くとしている。事故発生からわずか5年余りで石棺方式が浮上した背景について、角山茂章県原子力対策監は「機構が燃料デブリの取り出しは困難という認識を持ったためではないか」と推測している。 一方、福島第一原発が立地する双葉町の担当者は「燃料デブリを取り出さなければ、廃炉の達成とは言えない」と強く訴えている。




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