内部被ばくを考える市民研究会 例会  2022年5月29日(日)13:30~15:30 三田茂医師を迎えて ツィキャスのみ配信(無料で視聴できます)  夜 質問コーナー(会員および三田医院受診者限定)

※ 基本的に毎月日曜日に開催しています。以下、ツイキャスをご覧下さい。会員の方はZoomでも視聴できます。

ぜひ、ツィキャスをご覧下さい。

ツイキャス http://twitcasting.tv/naibuhibakushim/show/

本日のテーマ

1. [連続講座3] 内部被ばく1ミリシーベルトは放射性セシウムがからだに5万1000ベクレルあること。死の危険。放射能の単位、ミリシーベルトとは。

13:30~14:00 報告 川根眞也

2011年7月24日第3回福島県民健康管理調査検討委員会の資料より 合計5万1000ベクレル、体内に放射性セシウムがたまって内部被ばくが1ミリシーベルト、と。

2.東電 福島第一原発事故 国に責任はないのか?

14:00~14:10 報告 川根眞也

原発事故避難者訴訟、6月17日に最高裁判決 初の統一判断

2022年5月17日(火) 毎日新聞 朝刊 22面

 2011年3月の東京電力福島第1原発事故に伴い、福島県から他県などに避難した住民らが国と東電に損害賠償を求めた4件の訴訟(原告数約3700人)の上告審で、最高裁第2小法廷(菅野博之裁判長)は19日、6月17日に判決を言い渡すことを決めた。争点は国の賠償責任の有無に絞られており、小法廷は初めて統一判断を示す。

 同種の集団訴訟は全国で約30件起こされ、国が巨大津波を予見できたかや事故を回避できたかを巡り、これまでの1、2審の判断は割れている。小法廷が示す統一判断は同種訴訟の結論を方向付けることになる。

 上告中の4訴訟は千葉、前橋、福島、松山の4地裁に起こされたもので、2審判決は前橋訴訟のみ国の責任を否定し、残りの3件は責任を認めた。1審判決はこの4訴訟を含めて計18件出ているが、国の責任を認めたのは9件、否定したのも9件と二分している。

 小法廷は東電側の上告を既に退け、4訴訟で計約14億円余の賠償額が確定している。判決で国の責任が認められれば、東電と国が合わせてこの額を支払うことになる。【遠山和宏】

原発避難者訴訟 初の統一判断へ 最高裁、愛媛も結審 2022年5月17日 毎日新聞 朝刊22面
原発事故被害者の救済に関する共同要求 2022年6月17日

3.「首都圏に広がる”能力減退症”」 

14:15~14:45 報告 三田茂医師(岡山県岡山市三田医院)

三田茂医師

三田医院 ホーム―ページより 

被曝対応

2011年3.11の福島原子力発電所事故による、首都圏、東日本住民の被曝への懸念に対応します
甲状腺超音波検査、血液検査などを行います
一般診療時間外(午後)に予約制で行います

予約を電話で受け付けています 

下記 下垂体機能、副腎機能検査(採血)は早朝空腹安静時の特殊採血が必要です
午後の検査では行なえませんので 希望の方は電話予約時にその旨お伝え下さい
検査結果は検査日の翌々日(診療日)以降に説明します

年末年始・春夏休み・ゴールデンウイークは

遠方の方々が来やすいよう考えて検査センターとも調整して検査をしていますが
早めに予約して直前にキャンセルする人が増えています
そのために予約できずに諦める人がいることを忘れないでください
突然の発病、発熱は仕方ありませんが、最低1週間以上前には連絡をお願いします

* 小児、児童 と 異常や症状のない大人は 保険の適応がない場合があります 
* 乳幼児は白血球の異常がみられることがしばしばあります
* 白血球の異常は大人にも見られるようになってきました(2017年9月記)
* 30から50歳(お父さん、お母さん)には甲状腺エコーの異常が増えています
  福島県では小児ではなく青年の甲状腺癌が多発しています
  チエルノブイリでは子どもの甲状腺癌よりも大人のほうが多かったのです
  超音波検査のみも可能です(6,000)
  一度も検査を受けていない方はぜひいちどは受けてください

* 高齢者も具合の悪い人が徐々に出てきています ご家族皆さんの検査を勧めます
* 腎機能検査(Crtn.)の変動が気になり始めました(2016年10月記)
*  記憶力の低下、眠気、意欲の低下など で困っている人が増えてきた印象です
  間脳、下垂体機能の低下、あるいは副腎機能の低下を疑い始めています(2017年5月記)
これらの症状の多くは治療(クスリの内服)で改善することも確認しています(2018年1月記)

動画を作成しました  『能力減退症』について  参考にしてください

三田医院 岡山市医師会医学会 2011年フクシマ原発事故による放射能汚染、東京から避難移住した一開業医が 東日本、首都圏、さらに岡山の健康被害を考える

FCR画像に黒点が発生する現象について 2011年3月30日 富士フィルム

ツイキャス http://twitcasting.tv/naibuhibakushim/show/

4.三田茂医師×川根眞也 対談

14:45~15:30(予定)

 前回5月1日の例会より、およそ24回連続で、原発事故と内部被ばくについて連続講座を開いています。川根が原発事故以降11年間にかけて、調べて、読み、考えてきたこと。そして、第1種放射線取扱主任者試験の勉強を通じて理解したこと。国際放射線防護委員会(ICRP)、国連科学委員会(UNSCEAR)、国際原子力機関(IAEA)、放射線影響研究所(RERF)、日本の放射線医学総合研究所の、放射線防護学の誤りについて、お話ししていきたいと思います。

 第3回目は内部被ばく1ミリシーベルトは安全か?放射能の被ばくの単位「ミリシーベルト」についてです。

 今回は、東電福島第一原発事故後、2014年3月東京から岡山に避難移住された、三田茂医師に「首都圏に広がる”能力減退症”」と題して30分お話ししていただきます。

 また、同日夜20時~22時に、内部被ばくを考える市民研究会の会員と、三田医院の受診者限定で、三田医師への質問コーナーをZoomで顔出し限定で行います。こちらは、会員でない方は川根眞也または内部被ばくを考える市民研究会会員にお問い合わせ下さい。

※三田茂医師を迎えてを行うにあたりカンパ金も受け付けています。1000円前後のカンパをよろしくお願いいたします。

振込先:内部被ばくを考える市民研究会

ゆうちょ銀行からの場合

ゆうちょ銀行 記号 10370 番号73181351

ゆうちょ銀行以外の金融機関からの場合

ゆうちょ銀行 店名 〇三八(読み方 ゼロサンハチ) 普)7318135

 カンパ金をお振込いただく際は、メールにてお名前・振込日・振込金額をお知らせください。領収書をお送りします。

  内部被ばくを考える市民研究会事務局

  E-mail  entry.naibu@gmail.com まで

内部被ばくを考える市民研究会4月例会 動画および資料 2022年5月1日

本日のテーマ
1. [連続講座1] 改めて原発事故の初期被ばくを問う。原発事故直後の放射能プルーム。東日本の人々の吸った2011年3月12日〜30日の空気とは。

動画 ツイキャス 1

2. [連続講座2] 放射能の単位、ベクレルとは。

動画 ツイキャス 2

3. 福島県沖に原発事故放射能汚染水を流すな。政府がどうしてもトリチウム水を流したいのは、核燃料サイクル再処理のため。

動画 ツイキャス 3


4. ウクライナに平和を。第三次世界大戦、核戦争を避けるために。
  15:00〜15:30 報告 川根眞也

動画 ツイキャス 4



ツイキャス http://twitcasting.tv/naibuhibakushim/show/

内部被ばくを考える市民研究会 例会 2022年5月1日(日)13:30~15:30 ツィキャスのみ配信

※ 基本的に毎月日曜日に開催しています。以下、ツイキャスをご覧下さい。会員の方はZoomでも視聴できます。

ぜひ、ツィキャスをご覧下さい。

ツイキャス http://twitcasting.tv/naibuhibakushim/show/

本日のテーマ

1. [連続講座1] 改めて原発事故の初期被ばくを問う。原発事故直後の放射能プルーム。東日本の人々の吸った2011年3月12日~30日の空気とは。

13:30~14:00 報告 川根眞也

2. [連続講座2] 放射能の単位、ベクレルとは。

14:00~14:30 報告 川根眞也


3. 福島県沖に原発事故放射能汚染水を流すな。政府がどうしてもトリチウム水を流したいのは、核燃料サイクル再処理のため。

14:30~15:00 報告 川根眞也


4. ウクライナに平和を。第三次世界大戦、核戦争を避けるために。

  15:00~15:30 報告 川根眞也

ツイキャス http://twitcasting.tv/naibuhibakushim/show/

 今回の例会より、およそ24回連続で、原発事故と内部被ばくについて連続講座を開いていきます。川根が原発事故以降11年間にかけて、調べて、読み、考えてきたこと。そして、第1種放射線取扱主任者試験の勉強を通じて理解したこと。国際放射線防護委員会(ICRP)、国連科学委員会(UNSCEAR)、国際原子力機関(IAEA)、放射線影響研究所(RERF)、日本の放射線医学総合研究所の、放射線防護学の誤りについて、お話ししていきたいと思います。

 第1回目は原発事故当時のプルームとベクレルについてです。

日本原子力開発研究機構が 世界版SPEEDI(WSPEEDI)を用いて行った、セシウム137の積算沈着量シミュレーション
東京都葛飾区水元公園 浮遊粒子物質測定用テープの放射性物質 2011年3月21日
2011年3月15日10時~11時の東京都世田谷区の空気中の放射性物質 東京都立産業技術研究センター 2011年12月11日

内部被ばくを考える市民研究会 例会 2022年3月20日(日)13:30~15:30 ツィキャスのみ配信

※ 基本的に毎月日曜日に開催しています。以下、ツイキャスをご覧下さい。会員の方はZoomでも視聴できます。

ぜひ、ツィキャスをご覧下さい。

ツイキャス http://twitcasting.tv/naibuhibakushim/show/

本日のテーマ

1. 福島第一原発の核燃料デブリは取り出せない。チェルノブイリ原発と同様な石棺化を。立ち入り禁止区域の設定を。

13:30~14:00 報告 川根眞也

2. 改めてチェルノブイリ原発事故とは何だったのか?メドベージェフ『チェルノブイリの遺産』を読む

14:00~14:30 報告 川根眞也


3. ロシアはウクライナ軍事進攻を止めるべきだ。ロシア軍は劣化ウラン弾を使うな。

14:30~15:00 報告 川根眞也


4. 6人の小児甲状腺がん患者が東京電力に損賠賠償請求を求めて提訴。裁判を支援しよう。

  15:00~15:30 報告 川根眞也

ツイキャス http://twitcasting.tv/naibuhibakushim/show/

3では、ロシア軍の戦車が劣化ウラン弾を装備していて、それをウクライナの首都キエフ攻撃に使う危険性について話します。劣化ウラン弾は過去にアメリカがイラクへの湾岸戦争(1991年)、イラク戦争(2003年)、また、NATO軍がボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争(1995年)、コソボ紛争(1999年)に使用したものです。イラクのファルージャなのでは、先天性障害が急増しており、2010年12月30日にイギリス、ガーディアン紙が「ファルージャでの先天性障害やがんの増加は、米軍による攻撃が原因かー新たな調査が示唆 新生児障害は平均の11倍」と報じました。

 劣化ウラン弾の砲弾の数々です。中央の先端がとがったろうそくのようなものが、戦車の装甲を貫く劣化ウランのペネトレーター(貫通体)です。これを装備した砲弾をロシア軍が使う可能性があります。

劣化ウラン弾「ファミリー」と他の砲弾 放射能兵器 劣化ウラン 劣化ウラン研究会 技術と人間社 2003年 p84

イラク、バグダットで生まれた無脳症の赤ちゃんです。2001年森住卓さん撮影。

生まれたばかりの無脳症の赤ちゃん 放射能兵器 劣化ウラン 劣化ウラン研究会 技術と人間社 2003年 p57

 また、湾岸戦争に参加した兵士、コソボ紛争に参加した兵士に、それぞれ「湾岸戦争症候群」「バルカン症候群」と呼ばれる健康被害が起きています。

 湾岸戦争症候群の帰還兵650人の症状 Nicolson,G.L,Hyman,E.,Korvi-Both.Col.A.Lopez,D.A,Nicolson,N.,Rea,W.,Umovitz,H. Progress on Persian Gulf War Illness 1995年

 イラクで2003年劣化ウラン弾の被弾した戦車や大砲の解体・回収作業にあたったアメリカの兵士ジェラルド・マシューさんが帰国後に作った赤ちゃんの右手には指が2本しかありません。

小さな指が2本しかないビクトリアちゃん ニューヨーク・ディリー・ニュース紙 2004年9月29日の記事「戦争のもっとも小さな犠牲者」より ヒバクシャになったイラク帰還兵-劣化ウラン弾の被害を告発する- 佐藤真紀 大月書店 2006年

 ウクライナは1986年のチェルノブイリ原発事故で大量の放射能汚染になった国です。放射線被ばくした親から生まれた子どもたちは1987年は80%が健康であったのにかかわらず、1996年には実に30%しか健康でありません。その国がまた、放射能汚染の被害を受ける危険性があるのです。

ウクライナで被ばくした人々の健康状態の悪化 チェルノブイリ原発事故がもたらしたこれだけの人体被害 核戦争防止国際医師会議ドイツ編 合同出版 2012年 p.85 図は原文より

 戦争は即時停止するべきです。また、劣化ウラン(略称 DU,Depleted Uranium)は使うべきではありません。国際法で禁止すべきです。

4では、東電福島原発事故から11年経つ今年1月に、原発事故当時6~16歳、甲状腺がんにかかった子どもたちが東京電力に損害賠償請求を求める裁判を起こしました。この内容をお伝えします。

以下が2022年1月29日、6人が提訴した日に行われた裁判の報告集会で、原告が訴えた肉声です。6分49秒。是非、聞いて下さい。

「誰にも言えず10年を過ごした」原告6人の声〜小児甲状腺がん患者が東電提訴

2022年1月29日

 原告は県民健康調査で甲状腺がんと診断され手術を受けた6人で、4人が中通り、2人が会津地域と相双地域に居住していました。2人が手術で甲状腺の片側を切除し、4人は再発により全摘しています。6人は現在17~27歳で福島、東京、神奈川の各都県で暮らしています。

 この裁判を応援しましょう。そして、放射能汚染地帯に住む住民が内部被ばくした場合の保養を受けられる権利の保障と、万が一甲状腺がんなどさまざまな疾患にかかった場合のすべての医療を無償にすることを求める運動につなげていきましょう。広島、長崎の被爆者は原爆被ばくに起因する疾患(11疾患)にかかった場合、原爆症と認定された場合に限りますが、月額33,670円(2011年4月現在)の健康管理手当を支給されています。これは、すべて、治療に消えてしまう額であると言われます。しかし、もし、支給されない場合、被爆者であるために治療にお金がかかり、貧困に苦しむことになります。

 私たちは東電福島第一原発による、新たな被爆者です。正当な補償と健康に生きる権利、貧困に苦しまずに生きる権利を求めていきましょう。

内部被ばくを考える市民研究会 例会 2022年2月20日(日)13:30~15:30 ツィキャスのみ配信

※ 基本的に毎月日曜日にツイキャス、会員向けZoomにて開催しています。以下、ツイキャスをご覧下さい。会員の方はZoomでも視聴できます。

ぜひ、ツィキャスをご覧下さい。

ツイキャス http://twitcasting.tv/naibuhibakushim/show/

本日のテーマ

1.再び学校給食の放射能検査を!パート4 放射性セシウムが引き起こす不妊と先天性異常

13:30~14:00 報告 川根眞也

2.長崎原爆投下で隠されていた初期被ばく NHKスペシャル『原爆初動調査 隠された真実』

14:00~14:30 報告 川根眞也


3.EUが原発をクリーンなエネルギーとして投資対象に分類(タクソノミー) 地球温暖化は二酸化炭素が原因か?

14:30~15:00 報告 川根眞也


4.IPCC(気候変動に関する政府間パネル)とIAEA(国際原子力機関) 日米の原子力村が作り出す、放射線防護学と地球温暖化論。

  15:00~15:30 報告 川根眞也

ツイキャス http://twitcasting.tv/naibuhibakushim/show/

 1のテーマでは、原発事故後の放射能で汚染された食べ物を食べることで、不妊になったり、先天的奇形の赤ちゃんを産むリスクについて語ります。ベラルーシの放射線生物学者のユーリ・バンダジェフスキーの「放射性セシウムが生殖系に与える医学的社会学的影響」合同出版 2013年を紹介します。

ユーリ・I・バンダジェフスキー N・F・ドウバボヤ『放射性セシウムが生殖系に与える医学的社会学的影響』合同出版 2013年4月1日

 2のテーマでは、2021年12月29日にNHKスペシャルで放映された「原爆初動調査 隠された真実」について話します。長崎県長崎市西山地区、ここは原爆投下後、著しい放射線量が計測されていた場所でした。米軍はその実態を調査していましたが、アメリカは住民には高放射能汚染地帯であることを伝えず、住民は知らずに川の水を飲み、野菜を食べて暮らしていました。11歳で被爆した愛子さんは15年ほど経った27歳、ガンで亡くなります。のどと腹が腫れていた、と言います。甲状腺がんおよびがん性腹膜炎の可能性があります。

 NHKスペシャルでは語られませんでしたが、この長崎市西山地区はプルトニウム239+240が最も多く検出された地域です。原爆投下の風上が0.9ベクレル/kgだったのに対し、西山地区は24ベクレル/kgでした。

 3と4のテーマでは、二酸化炭素で地球温暖化は本当か?というテーマでお話しします。広瀬隆氏が2022年1月27日「二酸化炭素によって地球が温暖化しているという説は科学的にまったく根拠がないデマである」と題して、6時間に及ぶ講演を行いました。動画が公開されています。

20220127 UPLAN 【総集編・全編6時間】広瀬隆「二酸化炭素によって地球が温暖化しているという説は科学的にまったく根拠がないデマである」

 広瀬氏の指摘のポイントを解説します。上記、動画の最後に広瀬氏の「温暖化パンフ」の有料頒布の案内があります。スライド512枚を64ページにまとめたものです。送料込みで500円です。是非、視聴される方、また、視聴された方は、購入されて熟読されることをお薦めします。

 今回、お話しするポイントは

① 現在、地球は温暖化の時期にあるが、この主な原因は、人間の活動による二酸化炭素の排出が原因ではない。太陽の活動(黒点で判断できる)による雲の増加による寒冷化と減少による温暖化、ミランコビッチ周期と言われる地球の地軸と公転軌道の周期的な変化、海流の流れの変化、が原因です。つまり、自然現象です。

 そして、地球が温暖化しているから、海に溶けていた二酸化炭素の放出が多くなり、濃度が上昇しています。二酸化炭素が原因、地球の温暖化が結果ではなく、地球の温暖化が原因で、二酸化炭素の増加は結果です。

② IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が主張している、地球温暖化のグラフには多くのねつ造があります。クライメート・ゲート事件が示すように、二酸化炭素地球温暖化説のリーダーである、マイケル・マン(ペンシルバニア州立大学)ら、気温の元データを必死に隠そうとしていたことが明らかに暴露されたメールで明らかになっています。彼らは、二酸化炭素で地球温暖化が進行しているかのように、世界の気温データを改ざんしていたのです。

③ IPCC(気候変動に関する政府間パネル)のリーダーたちは、地球温暖化の原因について研究に対して、「二酸化炭素で地球温暖化説」以外を排撃し、学術論文からも追放する非常に不誠実な態度をとっています。彼らは、太陽の活動の変化による地球の温暖化や寒冷化を認めません。彼らは、ヒートアイランド現象による都市部の温暖化を認めません。気温の元データを「補正」して、自分たちの主張に合うようなグラフを作り続けています。

④ 元気象解説者のアンソニー・ワッツが立ち上げたブログWUWT(Whats Up With That )の市民グループは、足で歩いてアメリカの気温観測地点を確認しました。アメリカ国立気候データセンター(NCDC)の1221ヵ所のうち、1003ヵ所を調べ上げた結果、観測地点がアスファルトの駐車場、エアコンの室外機の前に置かれているようなものが多数見つかりました。NCDCのガイドラインに合う観測地点は1割しかなかったのです。つまり、NCDCは、地球環境の気温を調べていたのではなく、都市のヒートアイランド現象(基本は人間の排熱と大気汚染による放射冷却の妨害による、二酸化炭素ではない。)による気温上昇を調べていたのでした。

⑤ IPCC(気候変動に関する政府間パネル)のリーダーたちは、二酸化炭素で地球温暖化、という説に沿った論文だけが、科学学術誌に載るように圧力をかけてきました。少しでも、「二酸化炭素で地球温暖化」説に懐疑的な科学者の論文は掲載されないように圧力をかけ、または、学術誌の編集部そのものを牛耳ってきたことが、クライメート・ゲート事件の暴露されたメールから浮彫りになっています。

⑥ IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は研究する機関ではなく、公表された学術誌に載った論文をまとめあげて、各国政府に向けた「政策決定者向け要約」を発表する機関です。この科学論文の出典は、先に指摘したように、「二酸化炭素で地球温暖化」グループの論文しか載らない学術誌です。異論反論こそ科学の発展の道筋であるはずなのに。先進諸国は足並みをそろえて、二酸化炭素こそが諸悪の根源というキャンペーンをIPCCの「要約」を活用して行ってきました。日本では、再生エネルギーのためと称して、自民党政権時代には「温暖化対策」として年間3兆円、民主党政権時代になると年間5兆円の規模の「再生可能エネルギー補助金」へ税金を投入してきました。この5兆円は防衛費の額に相当する額です。しかし、もし、二酸化炭素が諸悪の根源でないとしたら、5兆円は無駄金になります。誰の懐に入っているのでしょうか?

⑦ 植物だけが光合成で、炭水化物を作ることができます。動物は植物の作った炭水化物から第一に栄養を得ています。この光合成のエネルギーは太陽のエネルギーであり、炭水化物を合成するための材料は水と二酸化炭素です。

 地球上で二酸化炭素濃度が上がることで、全世界の農業生産(単位面積あたりの収量)も上昇してきました。当然、化学肥料等の農業における技術革新も効果がありますが。温室ではものを燃やしたり、炭酸ガスを排出して、二酸化炭素濃度を上げます。ニンジンなどは現在の400ppmの二酸化炭素濃度から300ppmほど上げると、収量が1.78倍にもなります。インドの農民の過去30年間の自殺率を調べると、前半の15年間は増えていたのですが(1996年~2001年)、後半の15年では約30%減っていました(2002年~2015年)。これは総人口が3.3倍になりましたが(インドは国民の50%は農民)、穀物生産量が約5倍になったことが背景にある、と渡辺正氏は指摘しています(「地球温暖化狂騒曲」丸善出版,2018年)。

 二酸化炭素は毒ガスではなく、無色・無臭の気体であり、植物の光合成の欠かすことのできない原材料です。二酸化炭素濃度が増えること、更に地球が温暖化することで植物の成長が早まります。二酸化炭素濃度が増え温暖化すると、世界で干ばつが起きる、などという話がありますが、これは科学でも何でもありません。事実は、ここ数十年間で熱帯雨林が加速度的に増えています。朱再春(北京大学)は、33年間に地球全体で植物の量は33%増えた、としています。二酸化炭素の恵みと言えるでしょう。

 一方、過去に地球が寒冷化した時期には、冷夏で作物が実らず、餓死者を出しています。天明の大飢饉(1780年)、天保の大飢饉(1830年代)のどちらも、1550年から1850年までの300年間にわたった小氷期でした。

 今、対策を準備すべきは、地球の温暖化ではなく、地球の寒冷化です。しかし、地球の寒冷化の研究については、ICPPなどの「地球温暖化」グループの圧力によって、研究予算が出されない事態となっており、世界的に研究が行いにくい状況ができています。

⑧ 太陽光発電が大型のメガソーラー発電となる時、北海道でも九州もあちこちで森林が切り拓かれ、ソーラーパネルが敷き詰められています。森は保水力を失い、土砂降りの雨は大地に吸収されて地下水になることなく、表層を流れていきます。結果的に、保水力のない大地は、汗をかくことができず、熱くなっていきます。

 大型の風力発電は、ドイツではブレードの長さが73mとなり、新幹線の車両25mの実に3倍の長さになります。それが風が強いと1分間に20回も回転することになります。この大型風力発電は、不気味な低周波音を出し、付近の住民を苦しめています。睡眠障害や頭痛、疲労感、心血管系への影響も指摘されています。

 自然エネルギーは大型化すればエコではありません。自然破壊です。そして、人間や様々な生物の健康も破壊します。

⑨ また、太陽光、風力などは安定した石炭、石油火力などのようにエネルギーとならないため、自然条件に左右されます。安定なエネルギー源とは言えません。「二酸化炭素で地球温暖化」説は、「運転時に二酸化炭素を出さない」原発推進とセットになって、強力に進められています。

 EU欧州委員会は2022年1月1日、原発を化石燃料の火力発電にかわるグリーンなエネルギー源として、投資対象とする方針を決定しました。フランスは2021年10月COP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)の開会に合わせて、新たに6基の「欧州加圧水型原子炉 EPR2」を建設すると発表しました。

 ポーランドはヨーロッパの中でも石炭火力に依存する割り合いがもっとも高い国で、実にエネルギーの72%を石炭火力が占めています。そのポーランドも二酸化炭素の排出削減目標(2050年めど)は達成できる、としています。それは、ポーランドとして初めてとなる原発を2033年に1基稼働させ、2043年までに追加で5基を稼働させる計画を立てているからです。合わせてポーランドはバルト海沿岸の洋上風力も増設を進める予定です。

 世界で進められようとしている「炭素税」はこのポーランドのような国の原発建設に使われようとしています。

⑩ 世界で継続的に二酸化炭素の濃度の測定が始まったのは、1957年キーリングがアメリカ国立気象局から資金を得て、ハワイのマウナロア観測所でした。しかし、この1957年頃は米ソの大気圏内核実験が盛んに行われていた頃です。地球規模で、核実験によるフォールアウト、セシウム137やストロンチウム90が雨や風とともに降ってきていました。日本の気象庁が、フォールアウトの核種分析を開始したのが、まさしく、キーリングが二酸化炭素濃度の測定を開始した年、1957年でした。さらに、1957年は国際原子力機関(IAEA)が出来た年でもあります。ソ連は当初、米ソで核実験を同時に止めようと呼びかけていました。しかし、アメリカはこれを拒否しました。アメリカは自陣営を増やすために、核兵器開発は許さないけれども、「平和のための原子力」を各国に協力して輸出する政策を打ち出しました。そのための機関が国際原子力機関(IAEA)です。

 そして、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が設立されたのは、1988年です。これはチェルノブイリ原発事故の2年後にあたります。

 「人間による二酸化炭素で地球温暖化」「地球温暖化で壊滅的被害が出る」という科学に基づかない「科学」をキーリングらとIPCCグループは作り出してきたのではないか、と推察されます。その結果は、ウクライナを巡った紛争が起きつつあります。その隣国であり、チェルノブイリ原発事故の最大に被災国であるベラルーシに、ロシアが核兵器を配備するかもしれない、という状況です。また、そのウクライナ、ベラルーシの隣国のポーランドは原発を作り、脱炭素をしようと言っています。いったん戦争が起こったら、原発を除いて空爆をするなどという戦争が可能なのでしょうか?欧州は破滅の道を歩んでいる、と考えます。

 「二酸化炭素で地球温暖化」は、私たちの未来を誤った方向に導く「科学」です。歴史に学び、科学的な議論の上に、地球温暖化を考えていきたい、と思います。それは、核兵器も原発もない、平和で安心して暮らせる未来を作るために是非とも必要な作業だと思います。

広瀬隆 二酸化炭素地球温暖化説の崩壊 集英社新書 2010年
槌田敦 CO2温暖化説は間違っている ほたる出版 2006年
赤祖父俊一 正しく知る地球温暖化 誠文堂新光社 2008年
渡辺正 「地球温暖化」狂騒曲 丸善出版 2018年

※ 当日はツイキャス中継のみを行います。会員の方はZoomでも視聴できます。

※ 臨時例会終了後、ネット懇親会を20:00~22:00行います。会員限定です。会員の方で希望されるかたはZoomのアカウントを作ってお待ちください。ネット懇親会のご案内を差し上げます。

http://twitcasting.tv/naibuhibakushim/show/ こちらでは、生中継の他、過去の動画を見ることも出来ます。 聞き逃した情報などもチェックしてみてください。 それでは、沢山のご参加をお待ちしています。

内部被ばくを考える市民研究会 例会 2022年1月23日(日)13:30~15:30 ツィキャスのみ配信

※ 基本的に毎月日曜日にツイキャス、会員向けZoomにて開催しています。以下、ツイキャスをご覧下さい。会員の方はZoomでも視聴できます。

ぜひ、ツィキャスをご覧下さい。

ツイキャス http://twitcasting.tv/naibuhibakushim/show/

本日のテーマ

1 再び、学校給食の食材の放射性物質検査を! パート3

1月・2月・3月 今、日本でどんな食品が放射能汚染されているのか?

 13:30~14:00 報告 川根眞也

2  核兵器禁止条約発効一周年1月22日 核保有5大国声明を読む

 14:00~14:30 報告 川根眞也

3  福島県の子どもたち、青年の甲状腺がんは被ばくの影響ではないのか?福島県甲状腺評価部会の「線量との関係がない」論のデタラメ

 14:30~15:00 報告 川根眞也

4 EUの原発「グリーンタクソノミー(緑に分類)」批判。地球環境を破壊しないための脱成長社会と原発

 15:00~15:30 報告 川根眞也

ツイキャス http://twitcasting.tv/naibuhibakushim/show/

※ 当日はツイキャス中継のみを行います。会員の方はZoomでも視聴できます。

※ 臨時例会終了後、ネット懇親会を20:00~22:00行います。会員限定です。会員の方で希望されるかたはZoomのアカウントを作ってお待ちください。ネット懇親会のご案内を差し上げます。

http://twitcasting.tv/naibuhibakushim/show/ こちらでは、生中継の他、過去の動画を見ることも出来ます。 聞き逃した情報などもチェックしてみてください。 それでは、沢山のご参加をお待ちしています。

今、日本の食品の放射能汚染はどうなっているのか?2019年厚生労働省「食品中の放射性物質の検査結果」より [データ収集・編集]内部被ばくを考える市民研究会 川根眞也

 厚生労働省は、47都道府県および市区町村の実施している、「食品中の放射性物質の検査」検査結果を集約して、月4回ほど公表しています。その4回分を「月別検査結果」としてまとめて、Excelデータとpdfにして公表しています。

厚生労働省 食品中の放射性物質の検査 月別検査結果

 2019年1月に厚生労働省は、勤労者の賃金統計でデータ偽装を行なっていたことが発覚(「毎月勤労統計調査」)、根本厚生労働大臣が謝罪しました。その根本大臣の謝罪の翌日から、厚生労働省は「食品中の放射性物質の検査」の隠していた検査結果を2019年1月9日から連日のように公表するようになりました。

しかし、2018年11月分の「月別検査結果」はついに公表されませんでした。

厚生労働省 食品中の放射性物質の検査 月別検査結果 2018年1月~2018年12月 総検体数と放射性セシウムが検出された検体数 川根眞也 2019年5月22日現在

 上記の2018年の「月別検査結果」では、2月、4月、6月が検査した検体数が極端に少なくなっていることが分かります。更に、8月、9月、10月とまた一段と検査数が少なくなり、ついに11月分は非公表になりました。これは、検査数が少なくなったのではなく、厚生労働省が「都合が悪いデータを隠した」からではないか、という疑いが残ります。この2018年度は夏以降、韓国が福島県産など日本の農林水産物の放射性物質による汚染検査と汚染されていないことの証明を求めているのに対して、日本政府が検査証明の撤廃を求めていた時期と一致します。

 さて、根本大臣がデータ偽装を謝罪した翌日から、隠していたデータを公表したため、2019年1月分として公表されたデータは90,439検体でした。これは上記2018年3月分の30701検体の3倍に及びます。

 一方、2019年4月分は非公表。6月分も公表されませんでした。

厚生労働省 食品中の放射性物質の検査 月別検査結果 2019年1月~2019年4月 総検体数と放射性セシウムが検出された検体数 川根眞也 2019年5月22日現在
厚生労働省 食品中の放射性物質の検査 月別検査結果 2019年4月~2020年3月 4月、6月は非公表 総検体数と放射性セシウムが検出された検体数 川根眞也 2019年5月22日現在

 しかし、この2019年5月、7月~2020年3月に公表された食品中の放射性物質の検査のデータには、避難指示解除された浪江町や飯舘村の農作物の汚染データが含まれていました。

 毎月の内部被ばくを考える市民研究会例会でコメントをつけて解説していきます。ぜひ、例会中継および録画をご覧ください。

内部被ばくを考える市民研究会ツイキャス 

 学校給食食材の放射性物質の検査を再開する必要があります。子どもたちが健康に育っていくために、「死の灰」入りの給食を食べさせてはなりません。以下、緊急性、重要性に鑑みて、川根が数十時間かけて整理した資料を公開します。2019年度に厚生労働省が公表した、食品中の放射性物質の検査を採取された月ごとに、4月~翌年3月まで放射性セシウムが検出されたデータを整理しました。あいうえお順です。ただし、しいたけは原木しいたけの後に、菌床しいたけ、乾燥しいたけなどをまとめました。アユなど川魚、野生きのこ、イノシシなど野生鳥獣肉は放射能汚染が当然のようにあるので、あえて赤字にはしていません。全国に流通しかねない(すでに流通していると思われる)大豆や牛肉、まつたけ、たけのこ、唐辛子など、産地に気をつけるべき食品や原料を赤字にしてあります。福島県だけが放射能汚染されているのではありません。東日本全域に放射能汚染は広がっています。産地に気をつけることがとても大事であり、学校給食の食材は基本的に、東日本を避けて選ぶべきです。

Excel 厚生労働省 食品 放射能汚染データ 2018年年度および2019年4月〜2020年3月 採取日別 内部被ばくを考える市民研究会 川根眞也 2021年12月8日

pdf 厚生労働省 食品 放射能汚染データ 2018年年度および2019年4月〜2020年3月 採取日別 内部被ばくを考える市民研究会 川根眞也 2021年12月8日

 上記資料はダウンロードして、ご自由にお使い下さい。

 また、内部被ばくを考える市民研究会へのカンパも受け付けています。

振込先:内部被ばくを考える市民研究会

ゆうちょ銀行からの場合

ゆうちょ銀行 記号 10370 番号73181351

ゆうちょ銀行以外の金融機関からの場合

ゆうちょ銀行 店名 〇三八(読み方 ゼロサンハチ) 普)7318135

※上記口座にてカンパ金も受け付けています。

 カンパ金をお振込いただく際は、メールにてお名前・振込日・振込金額をお知らせください。

  内部被ばくを考える市民研究会事務局

  E-mail  entry.naibu@gmail.com まで

内部被ばくを考える市民研究会 例会 2021年12月12日(日)13:30~15:30 ツィキャスのみ配信

※ 基本的に毎月最終日曜日にツイキャス、会員向けZoomにて開催しています。以下、ツイキャスをご覧下さい。会員の方はZoomでも視聴できます。

※ 前回の10月例会を11月14日(日)に開催したため、2週間遅れて開催させていただきます。

 前回11月14日に引き続き、「再び、学校給食食材の放射能検査を!」を取り上げます。福島県産野菜を食べないことは、「風評被害をあおる」ことでも何でもありません。放射能による実害を防ぐことです。また、福島県産野菜、肉、水産物だけが汚染されているのではなく、広く東日本の食材が放射能汚染されている実態をお話します。

 以下は、日本原子力研究開発機構は原発事故直後に作ったセシウム137の積算シュミレーションです(2011年3月12日5時から5月1日0時まで)。太平洋の海、そして、福島県のみならず、岩手、宮城、山形、茨木、栃木、群馬、東京、千葉、神奈川、長野、埼玉、静岡、などが色濃く放射能汚染されていることが分かります。これらの地域での農作物、そして、太平洋側での水産物が原発事故前の何倍もの放射能汚染されていることを、厚生労働省発表の食品中の放射性物質の検査から明らかにします。

2011年3月12日5時から5月1日0時までのセシウム137の積算沈着予想 日本原子力研究開発機構 2011年9月6日公表

 また、「年間1ミリシーベルトが一般人の許容線量」と言われますが、この「一般人年間1ミリシーベルト」はまだ、日本の法令に取り入られていません。国際放射線防護委員会(ICRP)が勧告し、日本政府がその勧告を受けて入れると表明している段階です。国際放射線防護委員会(ICRP)は「一般人年間1ミリシーベルト」をうたったのは1985年のチェルノブイリ原発事故以前のことです。それから36年も経とうとしているのに、「年間1ミリシーベルト」から引き下げようとしていません。下のグラフにもあるように、年間1ミリシーベルトは日本では原発労働者の被ばく線量レベルです。1990年代にはこの「年間1ミリシーベルト」を達成しています。

放射線業務従事者1人あたりの平均線量 原子力安全・保安院 2006年4月26日

 国際放射線防護委員会(ICRP)は2007年勧告で、「計画被ばく状況」「緊急時被ばく状況」「現存被ばく状況」をいう考え方を打ち出しました。1986年に起きたチェルノブイリ原発事故で、年間1ミリシーベルトを超える地域がたくさんできてしまったので、一般人の線量限度を「年間1ミリシーベルト」から引き下げるのではなく、逆に原発事故が起きてしまった「緊急時被ばく状況」では一般人も「年間20ミリシーベルト~100ミリシーベルト」で仕方がない、としたのです。さらに、原発事故が起きて、人々の住む大地が放射能汚染されてしまった「現存被ばく状況」では、年間1ミリシーベルト~20ミリシーベルトの低い方を目標とする、と勧告したのです。

 2011年に東京電力が原発事故を起こしてしまったら、日本政府は、まだ、日本の法令にもなっていない、この国際放射線防護委員会(ICRP)2007年勧告を持ち出し、年間20ミリシーベルトを学校の校庭を使用してよい基準にしました(2021年4月19日文部科学省)。そして、福島県民が帰還できる基準を年間20ミリシーベルトにしました。

ICRP 被ばく状況と防護対策 環境省 環境省 放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料 2015年10月

 テーマ2の「人工放射能はなぜ危険か?放射能の基礎知識」では、この年間20ミリシーベルトの被ばくが原発労働者でもなかなか被ばくしない、非常に高いレベルの被ばくであること。また、内部被ばく1ミリシーベルトの被ばくは死の危険であることを解説します。

 テーマ3では、矢ヶ﨑克馬『放射線被曝の隠蔽と科学』緑風出版を読む第3回目です。理解するのが難しい、「照射線量と吸収線量」について解説します。

 テーマ4では、森松明希子『災害からの命の守り方ー私が避難できたわけー』文芸社を読み、解説します。

 ぜひ、ツィキャスをご覧下さい。

ツイキャス http://twitcasting.tv/naibuhibakushim/show/

本日のテーマ

1 再び、学校給食の食材の放射性物質検査を! パート2

 13:30~14:00 報告 川根眞也

自家栽培の野菜食べ 福島の男子2人 毎日新聞 2012年8月22日

2 人工放射能はなぜ危険か?放射能の基礎知識

 14:00~14:30 報告 川根眞也

3 矢ケ﨑克馬『放射能被曝の隠蔽を科学』を読む。第3回。「吸収線量」と「照射線量」って何?

第2部ーICRPは科学体系ではないーのポイント解説 

 14:30~15:00 報告 川根眞也

矢ヶ﨑克馬『放射線被曝の隠蔽と科学』緑風出版 2021年5月25日

4 森松明希子『災害からの命の守り方ー私が避難できたわけー』を読む。

 15:00~15:30 報告 川根眞也

災害からの命の守り方 私が避難できたわけ 森松明希子 2021年1月17日 文芸社

ツイキャス http://twitcasting.tv/naibuhibakushim/show/

※ 当日はツイキャス中継のみを行います。会員の方はZoomでも視聴できます。

※ 臨時例会終了後、ネット懇親会を20:00~22:00行います。会員限定です。会員の方で希望されるかたはZoomのアカウントを作ってお待ちください。ネット懇親会のご案内を差し上げます。

http://twitcasting.tv/naibuhibakushim/show/ こちらでは、生中継の他、過去の動画を見ることも出来ます。 聞き逃した情報などもチェックしてみてください。 それでは、沢山のご参加をお待ちしています。

内部被ばくを考える市民研究会 例会 2021年11月14日(日)13:30~15:30 ツィキャスのみ配信

※ 基本的に毎月最終日曜日にツイキャス、会員向けZoomにて開催しています。以下、ツイキャスをご覧下さい。会員の方はZoomでも視聴できます。

※ 今回、10月例会を2週間延期して、11月14日(日)に開催させていただきます。

本日のテーマ

1 再び、学校給食の食材の放射性物質検査を! 

 13:30~14:00 報告 川根眞也

2 広島『黒い雨裁判』判決の意義を考える 矢ヶ﨑克馬『放射線被曝の隠蔽と科学』緑風出版を読む 第2回

 14:00~14:30 報告 川根眞也

3 福島県の小児甲状腺がん266人。「3.11甲状腺がん子ども基金」受給者、福島県内114人、福島県外62人、計176人。 「甲状腺がん当事者アンケート」を読む

 14:30~15:00 報告 川根眞也

4 被ばくしたくない。被ばくさせたくない。東電福島事故10年、避難と移住の権利を考える。原発賠償京都訴訟原告団「国際社会から見た福島第一原発事故」を読む。

 15:00~15:30 報告 川根眞也

ツイキャス http://twitcasting.tv/naibuhibakushim/show/

※ 当日はツイキャス中継のみを行います。会員の方はZoomでも視聴できます。

※ 臨時例会終了後、ネット懇親会を20:00~22:00行います。会員限定です。会員の方で希望されるかたはZoomのアカウントを作ってお待ちください。ネット懇親会のご案内を差し上げます。

http://twitcasting.tv/naibuhibakushim/show/ こちらでは、生中継の他、過去の動画を見ることも出来ます。 聞き逃した情報などもチェックしてみてください。 それでは、沢山のご参加をお待ちしています。

阿蘇のコシヒカリの農家さんのご紹介 2021 水田土壌はセシウム137 1.9ベクレル/kg セシウム134は不検出(<0.075)

 阿蘇のコシヒカリ農家さんの農地土壌を採取し、阿蘇のコシヒカリの水田土壌を測定させていただきました。

 ちくりん舎のゲルマニウム半導体検出器で64時間測定で、セシウム134 不検出(検出限界0.075ベクレル/kg)、セシウム137だけが検出されました。1.9±0.35ベクレル/kgです。 

 阿蘇のコシヒカリの販売をします。検査費用カンパ1000円を含み、1俵(30kg袋×2、合計60kg)を2万7000円(送料込み)です。また、阿蘇の米農家さんへの義捐金も受け付けます。また、半俵(30kg袋×1g)を1万3500円(送料込み)です。

 一昨年より好評につき、ねぎ5kgも販売します。送料込みで1箱5kg入りで4000円です。お金はお米と同時期に納入いただきますが、ねぎの発送は一番おいしくなった12月の中旬に送らせていただきます。

 販売数量(予定)は24俵(48袋)です。

 9月24日現在、残り9俵(18袋)になりました(2021年9月24日)。

 お申し込みは9月20日までに下記のアドレスまでお申し込み下さい。かならず、下記の内容をお書き下さい。また、後日1俵あたり27,000円、半俵あたり13,500円、ねぎ5kg 1箱4,000をお振り込み下さい。振り込み先は申し込みを確認した際に改めてご案内します。今回は第2次募集は行いません。また、来年1月末発送も行います。その申し込みもただ今受け付けています。

申し込みアドレス

entry.naibu@gmail.com 内部被ばくを考える市民研究会事務局

申し込み内容

1.氏名
2.メールアドレス
3.申し込み俵数・箱数
阿蘇のコシヒカリ   俵
ねぎ       箱
(1俵60kg 27,000円、半俵30kg 13,500円、ねぎ5kg 1箱4,000円)
4.送付先住所
5.電話番号
6.振り込み金額      円

(1俵あたり27,000円、半俵13,500円、ねぎ5kg 1箱4,000円)
7.振込者名
※ 申し込み者と振込者名が違う場合は必ず7番をお書き下さい。
同じ場合は「1に同じ」で結構です。

<申し込み締め切り 第1回目> 2021年9月20日

<申し込み締め切り 第2回目> 2021年9月30日

メールの申し込み後、振込先をご連絡します。

水田土壌測定結果 

阿蘇 水田土壌(阿蘇市中原154) 2176.3g セシウム134 不検出(検出限界0.075ベクレル/kg) セシウム137 1.9±0.075Bq/kg 土壌採取日 2021年6月10日 14:00pm 測定日 2021年8月27日 Ge半導体検出器 64時間測定

 これはほぼ大気圏内核実験によって降下したセシウム137のみと考えられるほど低い汚染度であると思います。2009年平均の日本全国の土壌0~5cmのセシウム137の汚染度は下記をご覧下さい。熊本県阿蘇市西原村の土壌はセシウム137が38ベクレル/kg(表土0~5cm)でした。これと比較すると非常に低い汚染であると考えられます。

図1 熊本県 阿蘇市 水田土壌 中原154 セシウム134 不検出 0.075未満 セシウム137 1.9Bq/kg 検査報告書 2019年5月4日採取

図2 熊本県 阿蘇市 水田土壌 中原154 セシウム137 1.9Bq/kg スペクトルデータ 2021年6月10日採取 

 上記のスペクトルデータでは、セシウム134のピークがまったく見えないことが分かります。セシウム134のピークは以下です。上のスペクトルデータで以下のエネルギーのピークは一切見えません。つまり、半減期2年のセシウム134は検出されていません。つまり、熊本県阿蘇市のこの水田土壌のセシウム137は、大気圏内核実験の影響であると考えられます。
 セシウム134 ガンマ線放出エネルギー
         563keV 8.4%
         569keV 15.4%
605keV 97.6%
796keV 85.5%
         802keV 8.7%
1365keV  3.0%

原発事故前の日本の土壌はどれくらいセシウム137で汚染されていたのか? 【データ出典】日本の環境放射能と放射線データベース

http://www.radiationexposuresociety.com/archives/11619

  以下が、原発事故前の2009年度白米および水田作土のストロンチウム90、セシウム137濃度です。文科省 第52回環境放射能調査研究 成果論文抄録集(平成21年度) p.15~16より。

 かつての水田作土中のセシウム137汚染度は3.8ベクレル/kg(石川県金沢)~14.9(新潟県上越)、ストロンチウム90の汚染度は0.2(福岡県筑紫野)~1.6(新潟県上越)でした。

 この資料から、この阿蘇の米農家さんの土壌 セシウム137 1.9ベクレル/kgの水田土壌で作られたお米からは セシウム137が0.02ベクレル/kgも含まれることはない、と考えることができます。

阿蘇のコシヒカリ栽培農家

熊本県阿蘇市
農業者 田中幸博さん
経営規模 水田   264アール
     水稲   165アール
     飼料稲    70アール
飼料用とうもろこし 14アール
   ねぎ     15アール(35アールは条件の良いところを借りて栽培)

        合計50アール栽培
繁殖牛  赤毛和種 2頭 黒毛和種 1頭を飼育

 今回、これまで阿蘇のコシヒカリを作付してきた水田は、熊本地震により亀裂が入りました。震災3年かけても水田の基盤整備は終わっていません。2016年から亀裂の入っていない、別の田んぼで作付をしています。

2013年~2015年の水田の土壌データ

2013年

ちくりん舎のゲルマニウム半導体検出器で17時間測定、検出限界ーセシウム134 0.45ベクレル/kg、 セシウム137 0.477ベクレル/kgーで、セシウム137のみ 2.02±0.37ベクレル/kg検出されました。土壌採取日:2013年5月4日 測定日:2013年8年15日 Ge半導体検出器 17時間測定 

2014年

ちくりん舎のゲルマニウム半導体検出器で4時間測定、セシウム134 不検出 検出限界0.91ベクレル/kg、セシウム137のみ検出 2.2±0.57ベクレル/kg検出されました。土壌採取日:2014年5月4日 測定日:2014年6年13日  Ge半導体検出器 4時間測定 

2015年

ちくりん舎のゲルマニウム半導体検出器で15時間測定、セシウム134 不検出 検出限界0.20ベクレル/kg、セシウム137のみ検出 2.0±0.43ベクレル/kg検出されました。土壌採取日:2015年5月3日 測定日:2015年7年7日 Ge半導体検出器 15時間測定 

2016年 

2013年~2015年の水田は2016年4月14日および4月16日の熊本地震で亀裂が入り、水がたまらなくなってしまいました。2016年度から別の水田(阿蘇市中原97 中原127)でお米を作っています。

ちくりん舎のゲルマニウム半導体検出器で118時間測定、セシウム134 不検出(検出限界0.066ベクレル/kg)、セシウム137のみ検出 0.52±0.11ベクレル/kg検出されました。土壌採取日:2016年7月18日 測定日:2016年8年12日  Ge半導体検出器 118時間測定

 2015年までお米を作っていた水田には、2016年4月14日、4月16日の熊本地震によって亀裂が入りました。

<熊本地震>

 2016年4月14日21:26pm M6.5 最大震度7、4月16日1:25am M7.3 最大震度7の地震が熊本県熊本地方を襲いました。

 これまで、内部被ばくを考える市民研究会では熊本県阿蘇市の米農家さんと協力し、田んぼの土壌の放射物質の検査を行いながら、安心して食べられるお米をご紹介してきました。原価実費+1000円程度放射能検査費用だけをいただいて。

『阿蘇のコシヒカリの農家さんのご紹介 2016 』
http://www.radiationexposuresociety.com/archives/6896