内部被ばくを考える市民研究会 例会  2023年3月19日(日)13:30~16:30 埼玉県浦和(一般参加は500円。ツイキャスは無料。)  夜 質問コーナー(会員のみ) Zoomもあり(昼および夜会員のみ)

3月例会 2023年3月19日(日)13:30~16:30
日時 2023年3月19日(日) 13:30~16:30
会場 浦和PARCO9階 市民活動サポートセンター 南ラウンジテーブルAB
ツイキャス http://twitcasting.tv/naibuhibakushim/show/
会員の方はZoomでも参加できます。

(1) 岸田政権の「60年超え原発運転の認可」。原発敗戦を考える。

・高浜原発4号機の制御棒落下事故(2023年1月30日)

・東海第二原発の非常用電源喪失(2023年2月21日)

・志賀原発直下には活断層はない-原子力規制委員会(2023年3月3日)


報告:川根眞也(内部被ばくを考える市民研究会)
13:30~14:30

川根眞也 facebook 岸田政権 60年超え原発稼働を認可する方針を閣議決定 2023年2月28日

写真:3・11後を生きる こちら原発取材班 岸田政権 脱炭素社会へ基本方針 原発推進に大転換 2023年1月9日 東京新聞 朝刊 14面

(2)熊本県山都町東竹原地区で大規模最終処分場の建設計画。心配される水の汚染
報告:三枝彩子
14:30~15:00

(3)東京都国分寺市、沖縄県、静岡県清水市でPFAS汚染。肝臓がん、妊婦高血圧症、精巣がん、甲状腺疾患、潰瘍性大腸炎、高コレステロール、腎細胞がん、などを誘発する可能性。マクドナルドは2021年このPFASの油紙の使用を停止した。
報告:川根眞也
15:00~15:30

(4)内部被ばくをめぐって

・東電 福島第一原発 メルトダウン汚染水の福島県沖海洋放出迫る

・福島県の小児甲状腺がん裁判をめぐって

・国際放射線防護委員会(ICRP)、国連科学委員会(UNSCEAR)の放射線防護理論の破綻(その1)

報告:川根眞也
15:30~16:30

会員の方、および事前申し込みの方はZoomでも参加できます。視聴、Zoom参加される方はカンパ500円程度をよろしくお願いいたします。会員の方は200円です。

※ 事前申し込み(カンパもよろしくお願いします)
  内部被ばくを考える市民研究会事務局
  E-mail entry.naibu@gmail.com まで

(1)お名前
(2)メールアドレス
(3)住所
(4)お電話番号
(5)質問
をお書きの上、お申し込み下さい。

振込先:内部被ばくを考える市民研究会
ゆうちょ銀行からの場合
ゆうちょ銀行 記号 10370 番号73181351

ゆうちょ銀行以外の金融機関からの場合
ゆうちょ銀行 店名 〇三八(読み方 ゼロサンハチ) 普)7318135

※上記口座にてカンパ金も受け付けています。
 カンパ金をお振込いただく際は、メールにてお名前・振込日・振込金額をお知らせください。

※ 内部被ばくを考える市民研究会の例会は、隔月に1回、日曜日に開催しています。以下、ツイキャスをご覧下さい。会員の方はZoomでも視聴できます。

ぜひ、ツィキャスをご覧下さい。過去の録画も視聴できます。

ツイキャス http://twitcasting.tv/naibuhibakushim/show/

[記事1]

神話の山に産廃処分場 熊本・山都 毎日新聞 2022年7月24日 熊本版

森と海からの手紙
神話の山に産廃処理場計画 自然愛する熊本・山都の住民をよそに

2022年7月24日 毎日新聞 熊本版

 梅雨明け直後の、熊本県山都町(やまとちょう)。日本書紀に登場する神話「天孫降臨」の舞台となった宮崎県・高千穂峰に連なる山間地にある町である。その東竹原(ひがしたけばる)地区にある旧家で、栗屋克範さん(70)が、嘆息交じりに言った。

 「時代の流れに翻弄(ほんろう)されず、目先の利益にとらわれず、孫子の時代を思い浮かべながら、未来に育むべきものは何なのか、みんなで考えることはできないでしょうか」

 自然を育む家業に誇りを持って、林業一筋に400年続く栗屋家の12代目。「高祖父が手塩にかけて育てた木で建てた」という屋敷の、黒光りする梁(はり)や柱が、築100年余の歳月を物語る。

 家の周囲には、樹高30メートルを超える樹齢400年ものケヤキやトチの大木がそびえている。一角には、守り神の「荒神(こうじん)様」が祭られ、代々、師走にはしめ縄を飾り、お神酒をささげて、清流で洗った石を積んできた。歳月を経て、それは縦横2メートル、高さ1メートル半ほどの石積みとなっている。

   ◇

 そこから数百メートルのところにある峡谷に、産業廃棄物処理場建設の話が持ち上がったのは、昨秋だった。水面下で用地買収が進んでいた。

 谷から流れ出た川は五ケ瀬川に合流し、天照大神(あまてらすおおみかみ)が隠れたとされる「天岩戸(あまのいわと)」で知られる高千穂渓谷を経て、日向灘に注ぐ。

 熊本市内に本社を持つ産廃業者によると、「管理型最終処分場」と「中間処理施設」が建設され、東京ドーム4個分ほどの面積に、最大でドーム2・4個分の産業廃棄物を埋め立てる計画だ。埋め立て期間は30~60年。南海トラフ地震発生時の災害廃棄物の投棄も、視野に入れている。

 今年5月には、住民説明会が行われ、町民ら約120人が出席。「地下水の汚染の心配はないのか」「(地震などで)有害物質が漏れないのか」などの懸念の声が上がった。

 業者側は、土壌汚染防止用の遮水シートを設置し、廃棄物に触れた汚染水は、浄化施設を経て放流すると説明。今後、環境アセスメントが行われるが、遮水シートの耐久性は未知数だ。

 地区住民は今年1月、克範さんを代表に「東竹原産廃阻止期成会」を結成。地域には、「大自然をそのままに」と記されたのぼり旗が立ち並ぶ。

 「確かに、産廃処分場はどこかに必要になるでしょう。それが豊かな自然や水源涵養(かんよう)力に満ち、有機農業を地域活性の柱に据えたこの町である理由を、受益者も含めて全員で見直すことはできないでしょうか」

 「悲しいのは、町内でも、水系が異なる地域では関心が薄いことです。沖縄基地問題や原発の問題もしかり。『自分のところに関係なければ、しょうがない』という空気を感じます」

 ケヤキの木を見上げて、克範さんが頭を振った。
太子堂のお籠りに集まった暮瀬集落の住民たち=熊本県山都町で2022年7月1日午後3時47分、萩尾信也撮影
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太子堂のお籠りに集まった暮瀬集落の住民たち=熊本県山都町で2022年7月1日午後3時47分、萩尾信也撮影

   ◇

 私が、初めて山都町を訪れたのは、2014年の初夏だった。

 「山都町に『日本国』という地名の一角がある。今では、イノシシのすみかになっている」。熊本に住む友人の話がきっかけだった。

 そこは、過疎と高齢化の波に洗われる典型的な中山間地だった。漂泊の俳人、種田山頭火の句「分け入っても分け入っても青い山」の舞台となった緑豊かな山々も、戦後の乱伐で荒廃。エサとなる広葉樹の減少も一因となって、シカやイノシシが里に下り、獣害の問題が深刻化している。

 棚田百選に選ばれた田園も、年を重ねるほどに耕作放棄地が目立つようになり、残った田畑はことごとく、獣害よけの電気の柵に囲まれている。

 日本国のある島木地区の暮瀬(ぼぜ)集落を再訪したのは、7月1日だった。

 集落の守り神の御大師様が祭られている太子堂には、住民が集い、先祖代々「お籠(こも)り」を続けてきた。田植えや稲刈り、草刈りや普請作業から冠婚葬祭の手伝いまで、お籠りの席で住民の総意で決めてきた歴史がある。

 「田舎は公助の手当は薄かばってん、ここでは、共助や自助は当たり前。きれいな水と田畑がある限り、何が起ころうと、都会の人ほどうろたえることはありません」

 集落の顔役の岩田一昭さん(73)の言葉である。

   ◇

 暮瀬のお籠りの翌日、町役場がある浜町の高台にある桑鶴神社を訪ねた。

 雑草の生い茂る参道を上ると、樹齢300年の杉の大木の傍らに社があった。伝承によれば、決め事をする際、この地方の神々がその枝々に集結。全会一致に至るまで協議を尽くしたとされ、「異議無原(いぎなばる)」とも呼ばれている。

 そして2022年初夏。住民の総意とは程遠く、産廃建設計画が進んでいる。【客員編集委員・萩尾信也】

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