東京電力、福島第一原発1号機の格納容器穴あけ時に大量の放射能を放出、作業を中断。2020年1月30日福島中央テレビ

2020年1月29日、5:00くらいから福島県いわき市中岡第二公園ほかで、空間線量が急上昇しました。

「ロボットを炉内に投入するための、(1号機建屋の格納容器の内側と外側に)穴あけ作業が進められていたが、放射性物質のダスト濃度が上昇するトラブルがあり、東京電力が、作業の見直しを進めていた。」と。2020年1月30日、福島中央テレビ。[記事1]

2018年4月16日2号機の建家の壁に穴を開けた時と同じ、放射能の大量放出。

「使用済み燃料取り出しへ 壁の穴開け開始 福島第一原発2号機 NHK NEWS WEB 2018年5月28日 18時11分」
http://www.radiationexposuresociety.com/archives/8454

福島民報の記事を読むと「直径約21センチの穴の四割程度を十日間ほどかけて開け、ダスト飛散を抑える作業方法を確立するためのデータを取得する」とあります。[記事2]つまり、放射能を撒き散らさないようにして穴を開けるのに失敗した、ということです。

 やはり、福島県他のモニタリングポストは必要です。くすぶり続ける核燃料デブリは以前として「死の灰」を出し続けています。廃炉作業はまだまだ続きます。環境中の放射能をまき散らさないことが作業の基本であるべきです。監視機構がなければ管理されない放射能の放出が大量に起きるでしょう。私たちも監視を続けていくべきです。

[記事1]
第一原発一号機のロボット内部調査を延期
2020年1月30日 18:53 福島中央テレビ


写真1:第一原発一号機のロボット内部調査を延期 2020年1月30日 18:53 福島中央テレビ

 今年度に予定していた、福島第一原発1号機のロボットによる内部調査について東京電力は、2020年度以降に延期することにした。
福島第一原発1号機について、東京電力は今年度、ロボットを使ったものとしては、3回目となる内部調査を予定していた。
 ロボットを炉内に投入するための、穴あけ作業が進められていたが、放射性物質のダスト濃度が上昇するトラブルがあり、東京電力が、作業の見直しを進めていた。
その結果、今後はダストの飛散を抑えながら、数回に分けて、穴あけを進めることになり、ロボットによる内部調査も来年度以降に、延期されることになった。

写真2: 福島県いわき市中岡台第二公園 空間線量測定結果 一週間分 2020年1月30日 9:11am現在 1月29日5:00amに異常なピークがある
写真2: 福島県いわき市中岡台第二公園 空間線量測定結果 一週間分 2020年1月30日 9:11am現在 1月29日5:00amに異常なピークがある 最大目盛りを0.1マイクロシーベルト/時にしたグラフ

[記事2]

3月までの着手困難 福島第一原発1号機内部調査
2020年1月15日 8:23 福島民報

 東京電力福島第一原発1号機からの溶融核燃料(デブリ)取り出しに向けた重要作業となる原子炉格納容器の内部調査は、東電が計画していた二〇一九年度内に着手できず、開始が二〇二〇(令和二)年度以降にずれ込む見通しとなった。調査は格納容器底部にある堆積物を採取して成分や形状などのデータを得るのが目的だが、ロボット投入に向けた準備作業を三月までに終えるのが困難になったとみられる。

 東電の計画では、原子炉格納容器の外側と内側の扉に研磨剤を混ぜた高圧水を当て、穴を三カ所ずつ開ける。外側扉の三カ所の切削を終え、2019年6月に内側扉の一カ所目の穴開けに取り掛かった際、放射性物質を含むダストの濃度が一時的に上昇し、それ以降の作業工程の大半を中断していた。ダスト濃度測定などの準備が整ったとして、東電は2020年1月14日、穴を開ける作業を一部再開した。

 今回の作業では直径約21センチの穴の四割程度を十日間ほどかけて開け、ダスト飛散を抑える作業方法を確立するためのデータを取得する

 内部調査に移るためには今後、残る部分の切削と、あと二カ所の穴開けが必要になる。さらに、ロボットを格納容器内に投入するための進入路の構築、監視用カメラやダスト測定器の設置、遠隔操作するロボットの動作確認などの準備作業が控えており、投入までには少なくとも数カ月を要するとみられる。

 1号機の内部調査には潜水機能付きボート型ロボットを投入し、汚染水の水面付近を移動させながらカメラで全方向を撮影して格納容器内部の全体像の把握を目指す。水中にある堆積物の立体的な形状や厚さを測定するほか、少量を試料として採取する。燃料由来の成分が含まれているかどうかなどを詳細に分析し、将来のデブリ取り出しに生かす。

 1号機の内部調査を、東電は当初、二〇一九年度前半の着手を計画していたが、ダスト飛散防止対策などのため二〇一九年度後半に延期するとしていた。

[写真4]福島民報

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