福島、宮城を始め東日本のすべての子ども、若者たちの甲状腺エコー検査を!宮城県丸森町で小児甲状腺がんすでに4人。2019年5月23日 河北新報

河北新報の記事。宮城県丸森町での小児甲状腺がんは今回3回目の検査で1人。検査したのが1270人。10万人当たりの発症率は78人となる。これをスクリーニング効果と呼ぶやからが、もしいるなら、丸森町は3年置きに検査していることを考えてから言え、と言いたい。

この1人が2017年、2018年、2019年に発症したのなら、3年間で1270人に1人の発症だから、年間、10万人当たり26人の小児甲状腺がん発症率、になる。

福島県は「節目検査」と称し、20歳以降は5年置きの検査にした。また、スクリーニング効果で甲状腺がんが見つかっているだけであり、手術しなくても悪さをしないがんを見つけて若者を苦しめている、検査など利益と不利益がある、とキャンペーンをはり、20代以降の検診率を引き下げている。しかし、現在、甲状腺がんが見つかっている世代は、原発事故当時中学3年生だった世代。今、14歳+9年=23歳。この世代は東京パラリンピック、オリンピックが終わった後の2021年まで検査を受けない。つまり、福島県で小児甲状腺がんが異常に多発し、原発事故の放射能との関連が明確になるのは、オリンピック以降になる、という仕掛け。

許せない。

福島県、宮城県だけの問題ではない。東日本全域で甲状腺がんが増えている。せめて、原発事故当時0~18歳の子どもたち、現在27歳までは全員を対象にした、甲状腺エコー検査を実施してほしい。菊池誠とか、大石雅寿の言うような、穏やかな甲状腺がんではない。原発事故由来の小児甲状腺がんは違う。悪性で転移が早く、肺に転移して肺がんを引き起こした場合は、血を吐いて死ぬこともある。

<参考>
「大石雅寿氏の「福島安全論」神話。おしどりマコ氏、大石雅寿氏論座記事を名誉毀損と指摘。」
http://www.radiationexposuresociety.com/archives/11050

菊池誠批判

「「福島の子どもたちの甲状腺は原発の放射線が原因ではない」とする朝日新聞、論座の記事2つ。」
http://www.radiationexposuresociety.com/archives/11020

東日本の子ども、若者の全員の甲状腺エコー検査を実施すべきだ。

宮城県丸森町 甲状腺検査
原発事故当時0~18歳

第1回目(2012年3月~2013年1月)対象者 2323人
受診者 1982人
小児甲状腺がん患者 0人

第2回目(2015年3月~2016年1月)対象者 2321人
受診者 1564人
小児甲状腺がん患者 2人(がん1人・がん疑い1人)

第3回目(2018年3月~2019年1月)対象者 2323人
受診者 1270人
小児甲状腺がん患者 1人

あと1人は?不明。

小児甲状腺がんが、原発の放射能の影響か、影響じゃないか、議論している場合じゃない。子どもを救え。

[記事]
甲状腺検査で1人がん診断 丸森町が3回目の結果公表
2019年5月23日 木曜日 河北新報 

宮城県丸森町は2019年5月22日までに、東京電力福島第1原発事故当時18歳以下だった町民らを対象とした3回目の甲状腺検査の結果を公表した。1人が甲状腺がんと診断された。町の検査では4人目。
 2018年6月から2019年3月まで、対象者の55%に当たる1270人が受診した。要精密検査が6人、経過観察は106人だった。がんの発症が放射線の影響かどうかは判断していない。
 検査は町民の不安解消を目的に、町が独自に実施。2012年3月に1回目を開始した。事故当時18歳以下の町民のほか、事故直後の転入者や出生者も対象に含め、3年ごとに行っていた。4回目以降は今後検討するという。